心も体も暖かい家づくり

2020年1月までにマイホーム引き渡し。間取り・価格・断熱に興味深々。暇があれば勉強にトコトコ。家、家、家…たまに野球。

【注文住宅】住宅設備の選択幅が狭い理由は企業利益が関係!?

家についての価値観は十人十色。
家族構成・勤務地・年収・育った環境などによって、家の在り方が変わってくる。

ひとえに家といっても賃貸や持ち家など様々。
しかし家を購入する段階で自分好みの内装・外観を選べたり、ライフスタイルに合わせた間取りにできる点で注文住宅は魅力的だ。

今回は全てを自分で選択できる注文住宅の裏話、実際は選択幅が少ない点について詳しく書いていく。

選択肢

注文住宅を購入・打ち合わせ中の人なら想像つくだろうが、壁ひとつをとっても数百~数千種類のクロス(壁紙)から選ぶのに困惑する。

それが更にクロスを選べる会社が数社増えたり、塗り壁やタイルなども加えたらとても決められない。
何十社とあるクロス・塗り壁・タイルメーカーから選ぶのでは骨が折れる。
そこで業者(ハウスメーカー・工務店)は一社~数社に絞っている。

メリット

  • 選びやすい
  • 目移りしない
  • 同じメーカーで揃えると統一感が出る

デメリット

  • 決められメーカーからしか選べない
  • 別メーカーを選ぶと追加料金がかかる
  • 別メーカーを選ぶと自己責任になる

一社~数社の中から選ぶ理由

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まずは先ほどメリットで紹介した選びやすさ・統一感が挙げられる。
しかしそれ以上に、大量仕入れによる大幅値引きが業者の最大の目的だ。

安く仕入れることができれば、施主(お客さま)に安く提供できる。
また視点を変えれば、利益を産み出しやすい。

仕入れ量と値引き額

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住宅設備メーカーの暗黙のルールとして、一般人(業者以外)には仕入れ値・値引率を教えないと決まっている。
伝えるのは定価(メーカー小売価格)のみだ。

一部のメーカーでは全てをオープンにし、一般人・業者への販売価格を統一したワンプライスで販売しているところもあるが、まだまだ希な方だ。

ではなぜ一般人に仕入れ値を教えないのか。
また価格を統一しないのか。

お風呂で例えてみよう

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同じ定価100万円お風呂を一般人と業者が購入。

【一般人】

  • 1個購入

【業者A】

  • 20個購入

購入個数が異なる一般人と業者A。
お風呂メーカーからすれば…

【一般人】

  • リピーターになりにくい
  • 注文個数が少ない

【業者A】

  • 今後も取引をして欲しい
  • 注文個数が多い

このように受け取り方が変わってくる。
こんなお風呂メーカーの事情からも販売価格は…

【一般人】

  • 定価の100万円

【業者A】

  • 3割引の1個あたり70万円

このように年間販売個数・金額・利用頻度により値引率は変わってくる。
もちろん年間50個注文する業者Bへは、5割引の1個あたり50万円で販売する。
(あくまで個数・割引率・金額はイメージ)

住宅設備メーカーが一般人へ割引率や仕入れ値を教えてしまえば、業者からの信頼を失い今後取引をしてもらえなくなる可能性がある。
もちろん一般人が「○○ハウスメーカーで建てます」と言ったところで、住宅設備メーカーは仕入れ値を言わない。

卸売り業者

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お風呂を注文する業者A(20個仕入れ)と業者B(50個仕入れ)、加えて一般人への仕入れ値が個となる理由はお分かりいただけただろう。

業者Aからしたら『もっと安く仕入れたい』というのが本音。
しかし50個も注文して、全て使うことができなければ本末転倒。

そんなときに助かるのが卸売り業者。
50個のお風呂を5割引の一個あたり50万円で仕入れ、中間マージンを頂き55万円で各業者へ卸す。
70万円で仕入れていた業者Aからしたら、中間マージンをとられたとしてもお得だ。
利用しない手はない。

会社の規模・過去の仕入れ量(金額)などにより、直接仕入れか卸売り業者を挟むか、お得さが変わってくる。

標準仕様

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勘違いしやすい言葉のひとつ、標準仕様。
『追加料金なしで付いている設備』
あながち間違いではない。

ただ業者の本音からすると…
『安く仕入れるために一つの業者、一つの商品に絞らせたい』
このようなカラクリがある。

よって他のメーカーを選ぶと断られたり、追加料金をとられるケースがある。

珍しいケース

これは私の実体験である。
誰もが知る大手ハウスメーカーに窓のグレードアップをお願いした。

すると営業マンは…
「金額が跳ね上がりますよ」
私は性能を上げるためには投資する旨を伝えると…
「実はグレードを上げることも下げることもできないんです」

詳しく理由を聞くとその大手ハウスメーカーは、窓や換気システム、構造体を限定し良質な設備で家を建てることに拘っている。

その結果、ホルムアルデヒド等の体に害のある成分を極めて0に近くした『健康な家』を実現しウリにしている。
またこの『健康な家』を国へ申請し認定を受けている。

床・キッチン・お風呂・間取りなどは自由に変更できる。
しかし窓や換気システム、構造体などは国へ申請したもの以外は使用できない。
1つでも申請外の設備を使うと、『健康な家』という認定から外れてしまう。

これで本当に注文住宅と言えるのか?

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ハウスメーカーで注文住宅を建てようとすると制限が多い。
もちろん小さな工務店でも制限が多い所もたくさんある。

「追加料金を払う」とお願いしているのにも関わらず…
同一窓メーカーのサッシを『アルミ→樹脂』にグレードアップでお願いしたのにも関わらず…

性能が下がり『健康な家』の基準に達しないのなら話は分かる。
性能を上げても認定から外れるシステムが納得しがたい。

実体験から強く感じたことは…
『注文住宅とは名ばかりで規格商品ではないか?』

もっと大袈裟に言えば…
『ハウスメーカーの注文住宅は間取りを変えられるだけの建て売りと変わらない』

認定という肩書きが欲しいかどうかを決めるのは施主次第。
しかしハウスメーカーは肩書きを手放したくない。
住人に何かあったときの責任とブランド力が邪魔をしている。

おわりに

そもそも注文住宅の醍醐味は間取りを自由に変えられ、内装・外観を自分好みに選択できる点だ。
『建て売りと変わらない』と表現したのは、選択肢の少なさが似ている点を伝えたかったためだ。

これらをふまえて大切なことは…

  • 業者よりも先に家のイメージを固める
  • イメージを実現できる業者を選ぶ

自分に合う業者を見つけることができれば、マイホームへの満足度は一層高まる。

今後は『売れる家・売りたい家』だけでなく、幅を広げ『施主が求める家』を提供する業者が増えることを願いたい。

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