心も体も暖かい家づくり

家の快適さは大きさじゃない。家・家・家…そして家。頭の中は家一色。

「奥が深い。」良い間取り図3つのポイント

家づくりをする際、自分で理想をイメージするため間取り図を書く人は少なくない。
部屋の配置や取り合いを考え『LDKは20畳欲しいよな』『和室は8畳欲しいね』といった妄想を膨らませながらペンを走らせる。

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ありがちなのが間取り図作成の際に、平面上での部屋の取り合いにばかり気をとられ、立体的な縦方向の寸法感覚までは頭が回らない。

施主は「間取り図」と言い、建築家は「プラン」と言う。
言葉の言い回しの違い以上に、奥深い意味が隠されている。

またより良い間取り図・プランにするための3つのポイント。

  • 情緒性
  • 機能性
  • 時間軸

これらを詳しく解説。




「間取り図」と「プラン」の違い

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「間取り図」を辞書で調べると『建物の区画や配置を記した図面』と表記してある。
一方「プラン」を辞書で調べると『計画・企て』と表記されている。

平面的な「間取り図」に比べ立体的な意味合いを含む「プラン」から、建築家が『家を立体的に提案したい』という思いが込められている。
建築家が「プラン」という言葉に固執するのは『家は部屋と部屋をパズルのように組み合わせるのでなく、そこを繋ぐ開口部や間取り図だけでは表現しきれない縦方向の提案が大切』といった感覚を持ち合わせているからだ。

部屋と部屋、空間と空間、開口部の位置や大きさといった細かな繋がり。
開口部から入る光・風・音をも想像。
それら全てが考えられたプランでないと、生活をしていて、なんとなく居心地が悪い。

プランには情緒性・機能性をプラス

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自然の摂理。
物は上から下へ落ちる。
光はどの方向へも真っ直ぐ。
水は流れやすい方向へ流れる。
風は抜けやすい方向へ抜ける。

この特性を整理した家こそが、日本という四季折々の国に建つべき家。
扉を閉めた部屋は日溜まりのように温かく、扉と窓を開け風の通り道を作れば心地よい風が訪れる。

このような情緒性こそが心地よさであり、知らず間の感動に繋がる。
ただこの情緒性だけを追求してよいのだろうか。

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生活というのは作業の連続と言っても過言ではない。
帰宅してからの玄関ホールでの動きから始まり、食事づくり・配膳・片付けや、お風呂・歯磨き・トイレといった寝支度。
一日のうちで様々な動きをしており、どの家庭も同一動線とは限らない。

様々な作業、その家族にしかない動線。
ここを汲み取りいかにスムーズかつ、機能的なプランにまとめれるかが建築家の腕の見せ所。

情緒性と機能性は相反するものではなく、使い勝手を考えた間取り図に安堵感を与え、意匠を凝らすことが実に大切なのだ。

時間軸

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家というのは新築で引き渡された時が完成ではない。
そこに住まう人は、何十年も家と苦楽を共にする。

嬉しくも悲しくも人数の増減、年齢と共に変わる生活が。
それらを無視した、新築当時の事しか考えないプランはプランと呼ばない。
情緒性・機能性に家族と共に成長する家の時間軸を加え、本当のプランと呼びたい。

リフォームありきの間取り図でなく、家族の成長と共に成長(変化)する伸び代をプラスした家こそ長年愛され、愛着の持てる家なのだ。

より良いプランをつくる

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ここまでは間取り図とプランの違い、情緒性・機能性・時間軸の大切さを伝えてきた。

次はより快適な家とすべく『情緒性』に視点を当て見ていく。
こちらもポイントは3つ。

  • 抜け

これら機能的な間取り図にうまく組み込むことにより、居心地の良さであり感動を生む。


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温度・湿度が同じでも風が当たるか否かで暑さの感じ方は全く違う。
風が体に触れるだけで体温を下げてくれる。
ただ、どんな風でも良いのだろうか。

暑い外から冷房の効いた部屋に入ると涼しく気持ち良い。
しかし時間が経つにつれ、冷風は体に馴染まなくなる。

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冷風機の風は機械的につくられ変化がない。
変化を作り出しても規則的。
人工的な風が人を心地よくするのは短時間であり、長時間の利用は不快へと変わる。

しかし窓を開けて入る風はどうだろう。
程よい強弱から生まれる涼しさと心地よさだけでなく、風の流れと共に空気の淀みを一掃してくれる。
風が欲しいのでなく「風通しが欲しい」のかもしれない。

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昔の家であれば隙間風を含め、風の流れにより空気の淀みが少なかった。
しかし今の住宅では良くも悪くも性能を上げれば上げるほど、風の流れをつくるのが困難。

それでも必要な場所に窓を設置し、家を突き抜けるよう開口を設けることで風を流すことはできる。
もちろん平面的でなく立体的に風を流す事が一番大切だ。

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日本の地域性として夏は太陽の高度が高く、朝夕を除けば室内に日差しが入らない。
反対に冬は太陽の高度が低く、南面の窓からは家の奥まで日差しが入る。

夏は日差しが遮られ、冬は日差しを取り込むことから南側重視の家が主とされている。
言い方を変えれば方位に左右されやすい家づくり。

敷地に余裕があれば南面に広々と庭をつくり、太陽と仲の良い家をプラン作成できるだろう。
だがそのような土地ばかりではない。

日差しは南から降り注ぐ。
しかし南にこだわる必要はない。
なぜなら太陽は上から降り注ぐのだから。
この上からの光を利用することで、家のなかの様々な場所に明かりをつくり出すことができる。

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また全ての部屋に同じような明るさが必要ではなく、部屋によって必要な明るさは変わってくる。
その部屋にとって必要な明るさを昼間のひととき確保することで、居心地の良さは格段に変わる。

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時には必要以上の日差しは、暮らしの妨げとなる場合もあるので注意が必要だ。
適材適所の明るさをプランの中に組み込んでいきたい。

抜け

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イメージできるようで難しい、抜け。
「抜け」を辞書で調べると『塞いでいるものを細長いもので突き破って向こう側へ出す』と書かれている。

この「抜け」が指すものは「視線」である。
部屋と部屋を完全に間仕切るのでなく、あえて開口部をつくり出すことで、本来であれば塞がれているはずのものを一部くり貫く。

よって山頂で見渡す景色は「視線が抜ける」とは言わない。
視線が一本の軸の上に乗り、もしかしたら塞がれている場所を抜き、さらに向こう側へ伸びていく。

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上の写真からも分かるように、視線の方向が集約され、空間認識の想いは強くなる。
この空間は日常となってしまうため、驚きも感動も薄まっていくが、実は無意識の感動こそがその家に対する居心地の良さに繋がる。


おわりに

間取り図は奥が深い。
また家を建てるということがどれ程、大変なのか感じさせられる。

建築家に必要なのは知識・経験・空間認識能力だと私は感じる。

ただ全ての建築家がこれらの能力を有している訳ではない。
だからこそ建築家は心得ている。
複数の建築家がお互いに足りないところを補いながら家は建てられていく。

この記事を最後まで読まれたあなたは、今後様々な間取り図・家・店舗を見る目が変わっていくに違いない。

家だけでなく、建築はこれだから面白い。
生涯、あとどれだけ心踊る建築物に出会えるのだろう。


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