2019年4月1日から『40周年キャンペーン』を予定していた一条工務店。
しかしこのキャンペーンを半年早め、2018年10月1日よりスタートさせた。
こちらの情報は一条工務店のホームページには掲載されていない。
また住宅展示場のモデルハウスでも、大々的にお知らせをしていない。
不思議なことに、ひっそりとスタートさせたキャンペーンなのだ。
ただキャンペーン内容『防犯窓性能向上』に正直ガッカリ。
それでは詳しく内容を見ていこう。
キャンペーンの目玉
40周年キャンペーンの目玉は、窓の防犯性向上。
一条工務店の窓は既に防犯窓を採用している。
↓防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ↓
(一条工務店HPより引用)
今キャンペーンでは更なる防犯窓への変更が無料。
新・防犯窓はキャンペーンと同じく201年10月1日より販売開始。
現在はキャンペーン中なため無料で採用できるが、キャンペーンが終了すれば坪単価+25,000円のオプションにて全窓に新・防犯窓を採用できる。
◯オプションの場合◯
30坪→75万円
35坪→87.5万円
40坪→100万円 (税抜き)
※新・防犯窓→従来の防犯窓と比較しやすいよう表記。正式名称は不明。
防犯窓の仕組み
(一条工務店HPより引用)
従来の一条工務店の防犯窓は、室内側のガラスに防犯合わせガラスを採用。
厚さ3mmのガラス2枚の間に強度と柔軟性に優れた0.8mmの特殊樹脂膜を加熱・圧着。
ハンマーなどによる打ち破り行為でも容易に破れることがないため、短時間での侵入を防ぐ効果を発揮。
ポイントは特殊樹脂膜。
防犯性に優れ、ここまで高性能窓を標準仕様にしているハウスメーカーは極めて少ない。
ただ唯一欠点を挙げるとすれば、窓は貫通されないが割れた破片が室内に飛び散ることと一条工務店の営業マンは言う。
そこで進化した新・防犯窓はガラス1枚を『普通ガラス→防犯ガラス』に変更。
室内へ割れた破片が飛び散るリスクが減った。
防犯性以上に安全性が向上されたのだ。
あなたならどうする?
「防犯性・安全性が向上した新商品の窓。本来なら100万円前後のオプションが、今ならキャンペーンで無料です」
こんなこと言われたら早く契約をしたくなってしまう。
私でもそうだ。
ただ安心してほしい。
今までの一条の傾向からキャンペーンをすぐに打ち切ることはないだろう。
少し視点を変え
『このキャンペーンは本当に優良キャンペーンなのか?』
ここを淡々と分析していく。
度重なる値上げ
私が調査を開始した2017年11月から2018年11月まで、少なくとも30,000円は坪単価を値上げしている。
そして今回、坪単価25,000円のオプションがキャンペーンにて無料。
果たして一条工務店が身銭を切ってお客さんへ還元しているのだろうか?
そんなことはない。
このような手法は一条工務店や建築業界だけでは無いのだろう。
『お得に感じさせるが、実はお得でも何でもない』
ホント知らぬが仏と言ったところ。
どちらかと言えば
キャンペーンで無料なら誰でも採用する。
無料で性能が上がるのだから。
しいて欠点を挙げるのなら窓が割れたとき、同等の窓に交換するとなると高くつくぐらい。
ただデメリット・メリットを比較したとき、お釣りが来るぐらいメリットが大きい。
また少し視点を変えてみよう。
このキャンペーンが無かったとして、坪25,000円を上乗せして防犯窓を上位グレードに変更するだろうか?
ほとんどの人が「NO」と答えるだろう。
上位グレードの防犯窓はあればうれしいが優先順位は低いのが本音。
一条工務店のナゾ
坪単価値上げを営業マンがお客さんへ契約ギリギリまで言わない、自社HPに載せない。
お客さんに逃げてほしく無いのだから理解できる。
ただ今キャンペーンのように、購買意欲を掻き立てるものまで自社HPに載せない事には理解が苦しむ。
本当にキャンペーン?
長いこと行っているキャンペーン。
- 坪10,000円の追加オプションで全面ハイドロテクトタイル
- ナノイー発生機が無料
- 全照明LEDへ変更無料
などなど、40周年キャンペーンが始まっても引き続き継続。
私が知るだけで1年以上続いていて、下手したら複数年続いている可能性もある。
1年以上続くキャンペーンを本当にキャンペーンと呼んで良いのだろうか?
個人的にはキャンペーンと名乗った標準使用としか感じられない。
ただキャンペーン中の見積書では一旦オプション費用で計上し、同額を割り引くことでお得感を演出できる。
おわりに
防犯性・安全性を向上させた40周年キャンペーン。
「家は、性能。」
坪単価値上げという背景はあるものの、一条の信念を貫く点では流石。
個人的には一条工務店を価格面から諦めた経験があることから、坪単価値上げを水面下で続けないでほしい。
値上げのみかえりが防犯窓の性能向上という点も納得しきれない。
坪25,000円分のキャンペーンをするのならその分、太陽光を乗せてもらった方がはるかに嬉しい。
以前は薄利多売のイメージだった一条工務店。
現在は濃利多売(こんな四字熟語は無いが…)へシフトしている途中にも感じる。
数年前のi-smartが一番無駄がなくコスパの良い家だったな…。
その頃の一条工務店に戻ってほしいと切に願う。