南北に細長い日本。
夏は高温多湿、冬は乾燥。
暑さに対処する伊江であれば風通しの良い開放空間。
冬の寒さをしのぐのであれば閉鎖的な空間間。
四季が豊かな日本では、夏と冬の対策をすることが求められる。
しかし地域ごとに特徴があり、その気候にあった家を建てることもできる。
その地域の温度・湿度・雨・風など、気候風土を知ることで、合理的な家を建てるヒントが見つかる。
その地に寄り添った家を建てることは、住む人にとって心が豊かになる、とても大切なことなのだ。
地域別の気候風土
釧路
冷涼で湿度か高いが、雨は少ない
平均気温 :7.1℃
平均湿度 :78%
降水量合計:1229.5㎜
降雪量合計:153㎝
札幌
夏は涼しく、冬は曇天と豪雪
平均気温 :9.2℃
平均湿度 :71%
降水量合計:1347.0㎜
降雪量合計:577㎝
仙台
真夏日と真冬日が少ない、海洋性気候
平均気温 :12.7℃
平均湿度 :71%
降水量合計:1111.5㎜
降雪量合計:87㎝
東京
年間日照時刻は、高知と同じく全国1位
平均気温 :17.1℃
平均湿度 :61%
降水量合計:1614.0㎜
降雪量合計:8㎝
新潟
夏は湿度が高く、日照時間は少ない
平均気温 :13.8℃
平均湿度 :73%
降水量合計:2327.0㎜
降雪量合計:255㎝
金沢
一年中湿度が高く、降水量が多い
平均気温 :15.0℃
平均湿度 :70%
降水量合計:3318.0㎜
降雪量合計:281㎝
名古屋
夏は高温多湿、冬は乾燥した晴天
平均気温 :16.4℃
平均湿度 :64%
降水量合計:1463.5㎜
降雪量合計:13㎝
大阪
年間を通して温暖、瀬戸内海式気候
平均気温 :17.1℃
平均湿度 :61%
降水量合計:1418.0㎜
降雪量合計:3㎝
広島
山沿い側で積雪があり、比較的降水量もある
平均気温 :16.6℃
平均湿度 :67%
降水量合計:1820.5㎜
降雪量合計:8㎝
高知
よく晴れるが、雨は一気に降る
平均気温 :17.3℃
平均湿度 :68%
降水量合計:2327.0㎜
降雪量合計:-
福岡
温暖ではあるが、季節風もある
平均気温 :17.7℃
平均湿度 :66%
降水量合計:1801.5㎜
降雪量合計:5㎝
鹿児島
冬は温暖で夏は日照時間も多いが、降水量も多い
平均気温 :18.9℃
平均湿度 :70%
降水量合計:1777.5㎜
降雪量合計:4㎝
那覇
高温多湿は、亜熱帯の気候
平均気温 :23.3℃
平均湿度 :73%
降水量合計:2071.0㎜
降雪量合計:-
東京と大阪では風向きが違う
東京
南→北
大阪
南西→北東
福岡
東南→北西
地域により変わる風向き。
この風向きに合わせて窓を配置すれば、室内の淀んだ空気を一掃することができる。
おわりに
断熱性・気密性が向上した現代の住まい。
閉じることで室温を均一にしやすくなった。
これは『閉じる』家の建て方。
そんななか『開く』家の建て方が今後のテーマともいえる。
地域の風を読み、気候に素直な家を建てることが日本の家に求められること。
そこには『開く』家があり、暮らし心地は全く変わってくる。
正しく『開く』ことで省エネにもなるのだから、住む土地の恵みを受け入れたい。