床下エアコンを導入した我が家の電気代が1年分揃いました。
今後、導入を検討している方の参考になれば幸いです。
ちなみに延べ床面積24坪、総2階の小さなお家。
床下エアコンを11月に動かし3月に止めるまで、フィルター掃除以外では止めずフル稼働のデータです。
基本情報
地域 | 省エネ基準地域区分4(栃木県那須塩原市) |
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電気・ガス契約 | 東京電力 従量電灯B(約27円/kWh) JA プロパンガス |
断熱 | 壁:グラスウール105㎜ 天井:グラスウール155㎜ 基礎:ポリスチレンフォーム:25㎜ サッシ:サーモスL(複合ペア)・一部木製サッシ |
床下エアコン | 三菱 霧ヶ峰(16畳用) |
換気システム | 第3種換気システム |
我が家がどんな家かはWeb内覧会をご覧ください。
建築費用は家を建てるのにかかった費用3,500万円にてご覧頂けます。
この記事の最後にも同じリンクを貼ってありますので、読み終えた後にゆっくり見てください。
電気料金
こちらは我が家の1年間の電気・ガス料金です。
床下エアコンを使用した期間は電気代が跳ね上がっていることが分かります。
余談ですが、夏場は窓を開けていれば風が抜けて快適です。
猛暑日ぐらいしかエアコン冷房を使用しなくて生活できる地域。
言い方を変えれば、夏は涼しいのですが冬はとにかく寒い地域です(笑)
使用期間・設定温度
4~10月→未使用
11~3月→仕様
外気温により室温は変化しますが、20℃を下回ることはほとんどありません。
(シーズンに5日前後は下回りました)
室温は20℃~22℃で安定しています。
「暖かい室温で快適に暮らす」というよりは、「寒くない室温で生活できればいい」というスタンスで1年間運用。
試しに25℃で設定した日も数日ありましたが、我が家の場合は室温23℃を超すかどうかの微妙なライン。
設定温度を上げても室温が上がることはほとんどありませんでした。
「電気代がもったいない」と感じ、すぐに23℃設定に落ち着きます。
床下エアコンの電気代は?
4~10月平均→7,850円
11~3月平均→20,486円
1ヵ月あたりこの金額で「寒くない生活」が送れるのなら悪くないかな、なんて感じています。
ちなみに1日当たり421円で床下エアコンを使用している計算です。
床下エアコンだけで生活できた?
正直言って、床下エアコンだけでは生活できませんでした。
1階→床下エアコンで全体的に寒くない
2階→日中は日が入り暖かいが夜は寒い
リビング階段でLDKと2階はひと繋ぎの空間です。
2階の扉は全て開けて生活しているので、家全体が一つの空間なのかもしれません。
「暖かい空気は上昇する」と言いますが、我が家ではそこまで感じられませんでした。
むしろ階段を上っている最中に、「寒くない空間→寒い空間」へと温度が変わる瞬間を感じることができます。
(ちょうど階段中間の折り返し地点で)
ただこれは、冬の間いつでもという訳ではなく、特に寒い日に限りますが。
我が家では20~22℃で生活することに慣れ、20℃以下になると家族全員が肌寒く感じます。
だからと言って床下エアコンの設定温度を上げても直ぐには室温は上がりません。
なのでリビングの壁掛けエアコンを動かし、22~23℃まで室温を上昇させます。
(寒くなくなったら壁掛けエアコンは止めることが多かったです)
トップシーズン(1~2月)は壁掛けエアコンを併用する日が多めだったこともあり、電気代が高くついたと感じています。
天気が良ければ壁掛けエアコンは動かさずに生活できました。
我が家は寝るとき以外、1階で生活しています。
トップシーズンは、寝る直前に寝室を30分程壁掛けエアコンで温める日が半分ぐらいありました。
1度温まった寝室の扉を閉めれば、家族4人6畳川の字で寝れば朝まで寒くありません。
一昔前の肩を寄せ合って温まる感じですね(笑)
床下エアコンはデメリットだらけ?
ここまでデメリットをピックアップして紹介していると、「床下エアコン=電気代が高い・不便な生活」と感じてしまいますね。
まぁ、全てメリットだらけの暖房器具があればそれに越したことはありませんが。
ただやはりメリットが多いのも床下エアコンの特徴です。
・導入費が格安
・自分で掃除ができる
・交換費用が安い
・無垢床との相性抜群
導入費が安い
今の家を建てる際に最初は予算オーバーでした。
そこで建築士さんに費用を下げる方法を聞いたら、床下エアコンを外す事も提案の1つにありました。
床下エアコン設置費用には大きく2つ。
エアコン費用と基礎断熱費用です。
この2つで約50万円。
言い方を変えれば「約50万円で床下エアコンを採用できる」ということ。
床暖房を導入するよりはるかに安いですよね。
自分で掃除が出来る
床下エアコンの掃除はフィルターの埃とりだけ。
普通の壁掛けエアコンと一緒です。
掃除機で埃を吸って、フィルターを洗えば完了。
2ヵ月に1度(我が家は年2回)の掃除でメンテナンス終了です。
交換費用が安い
交換費用も床下エアコンと壁掛けエアコンとでは同じです。
ただ設置位置が床下と特殊なため、一般の家電屋さんで注文は難しく、建ててもらった工務店などに頼みます。
しかし本体は一般の壁掛けエアコンを採用しているので、交換費用もほとんど普通のエアコンと変わりません。
交換スパンは10年前後で20万円程でしょうか。
故障しても床を剥がしたりと、大掛かりな工事が不要なため安心して採用することが出来ました。
無垢床との相性抜群
我が家は杉の無垢床を採用しています。
椅子に座っていると足裏から、ラグに寝そべっていると体全体をじんわり温めてくれます。
「熱すぎて不快!」なることはありません。
「日向ぼっこしていたらポカポカしてきて眠くなる」に近い使用感です。
また、フローリングのような硬さもべた付きもなく、柔らかく温かい床を感じることができるのも床下エアコンの利点です。
基本的に無垢床に床暖房は設置できませんが、床下エアコンなら可能。
暖房器具だけで比較するのではなく、家全体の素材や質感とバランスを取れるのも「床下エアコンを採用して良かった」と感じれた大きなメリットです。
床下エアコンを採用して良かった?
今になり感じますが、床下エアコンは生活の質をグンと上げてくれました。
採用して良かった設備No.1は間違いなく床下エアコンですね。
確かに我が家のケースで見ると電気代は高かったです。
高気密高断熱に太陽光を載せた床暖房付きのハウスメーカー住宅の電気代をよくブログで見ますが、真冬でも薄着で電気代も実質0円な生活は我が家ではできません。
冬は家の中でもパーカーは着ます。
電気・ガス代だって3万円を超す月もあります。
しかし、設置費用の安さ、故障時の不安、暖房器具以外の家全体の素材や質感など、トータルで見たらどちらの方が好きか一目瞭然です。
暖房器具は生活の質を上げてくれる1つの手段で、性能や電気代を中心に家を選ぶ人には不向きかもしれません。
ただ、家を全体をバランスで見れる方にはもってこいの暖房器具です。
我が家には最良の暖房器具だと感じています。
床下エアコン無しの冬は想像したくもありません。
他のお宅との比較
先日、引き渡しから1年点検が無事終了。
我が家を建ててくれた建築士さんとゆっくりお話をしました。
どうも床下エアコンは間取りや住む家族により、運用方法が違えば電気代も変わってくるようです。
妻は専業主婦と常に家に居ます。
なのでフィルター掃除以外で床下エアコンを停止させることはありません。
設定温度の23℃も他のお宅と比較し、高い訳でも無いようです。
ただ建築士さんの感覚では「我が家は他の家より電気代がやや高いかな?」と感じたそう。
他のお宅は家にいない時間帯は停止させるケースが多く、それで電気代が低いケースがあるそうです。
でもそのお宅は共働き。
我が家は現時点では専業主婦なので、間欠運転(ON・OFFを繰り替えす)は現実的ではありません。
今後も連続運転で冬を越したいと考えています。
建築士からの提案
ちょっと驚きだったのが、今年の冬は電気代を下げるために設定温度を上げることを提案されました。
具体的には「設定温度を更に上げる(25℃以上)」「サーキュレーターで1階の熱を2階へ送る」の2点。
我が家には1階と2階に温度差があること、リビング階段を採用していることはお伝えしました。
本来であれば1階で温められた熱が2階に上昇することを願っていたのですが、階段の中間あたりで上昇はストップ。
ならば今まで以上に1階の温かい熱が2階に上昇しやすくし、家全体の室温を一定にしてみよう。
すると床下エアコンの消費エネルギーは減り、電気代が下がる可能性があのでは?
どの階も、どの部屋も室温は一定で快適になったのに電気代が下がっちゃった!
というのが今回の提案です。
「電気代を下げる」というよりは「結果として電気代が安くなった」を目標に運用できたらというもの。
ものは試しです。
今年の冬は数ヶ月試し、前年の電気代と比較したいと考えています。
おわりに
我が家では床下エアコンを使用すると電気代が1ヶ月あたり4,000円〜20,000円程上がる事が分かりました。
この幅は外気温に影響を受けやすいエアコン(ヒートポンプ式)の特徴なのかもしれません。
使用感としては「この生活をしてしまうと、もう手放せない」というのが率直なところです。
1階はLDKだけでなく、トイレも脱衣所もアナグラも全て温かいんですもん。
以上、床下エアコンを電気代と使用感レポートでした。