建築を依頼していた業者から電話が入った。
「とーいちさんの家を建てることはできません」
何を言っているのか理解できなかった。
と言うより、したくなかった。
そして膝が崩れた…。
業者は続ける。
「契約書に書かれている報酬金額81万円をお支払いください」
頭の中は真っ白。
パニック状態。
最終的には81万円を支払わず契約も解約。
ただ我が家のマイホーム計画は白紙。
業者から傷つく言葉を何度も言われたり、弁護士に相談したり、業者のウソが発覚したりと、正気ではいられない日々が続いた。
同じ境遇で悩んでいる人の光になるよう紹介していく。
簡潔に書いたつもりだったが、とても長くなってしまったため5記事に分けて紹介。
毎日更新していくので、ゆっくり読んでください。
契約
業者と出会い、1~2ヵ月に1度のペースで打ち合わせを行い半年、私たちは契約をした。
車で3時間の距離にある建築予定地と業者。
実家の近くに建てるため今住んでいる住まいから遠く、直接打ち合わせをする回数は多く取れない。
しかし毎週のように電話で相談し、間取りが大きく変わるときには郵送にて送ってもくれた。
契約前から親身に対応してくれた業者。
ただ業者の心の中には不安があった。
『こんなに打ち合わせをしているが、まだプランが固まらない。本当にとーいちさんはうちで建てる気があるのか?』
そして間取りが決まりかけたある日、業者はその思いを私に伝え更に
「できれば契約をしてほしい。そうすればこちらも気持ちよく仕事ができる。もちろん契約後も間取りの変更はできます。何枚でも書きます!とーいちさんの家づくりにとことんお付き合いさせていただきます!!」
私は申し訳なかった。
業者に不安を抱えさせたまま半年も付き合わせてしまったことに。
気持ちよく仕事をしてもらうため、良い家を建ててもらうため、契約を交わした。
破棄
契約後は私も業者もギアが上がり、打ち合わせの回数も増えスピードを増した。
間取りもほぼ完成に近づいたある日、幸運にも一級建築士に間取りを見てもらえる機会があった。
そこで伝えられる衝撃の事実。
思いもよらぬ角度から強度不足を指摘されたのだ。
「日本の法律的に建たないことはないだろう。だがこの間取りでは強度が不十分だ」
家は家族の命を守るもの。
こんなことを言われては不安で仕方ない。
その夜、契約中の業者に電話で相談。
「ちょっと確認するね」
と電話を切って数分後、折り返しの電話。
「とーいちさんの家を建てることはできません」
そう、業者から断りの電話が入ったのだ。