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プロ野球新制度「リクエスト」徹底分析 審判目線で一刀両断

NPB(日本野球機構)は2017年11月13日、2018年シーズンよりリプレー検証制度「リクエスト」の導入を正式に決定した。 MLB(メジャーリーグベースボール)が導入している「チャレンジシステム」に近い制度だ。

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「リクエスト」の概要

審判の判定に異議がある際、1試合に2回までリクエストを行使できる。 メジャーでは1回、日本では2回という点が異なるが、リクエストが成功し判定が覆った際には回数がカウントされない点は同じだ。 また延長に入ると更に1回リクエストの権利が付与される。

今までと大きく異なる点として、以前は審判員の判断にてリプレイ検証を行っていたが、リクエストに関しては監督がベンチ前で球審に対し手で四角を作り要求する。 以前は監督が要求し審判の判断でリプレイ検証が行われたが、これからは監督から要求があれば、権利回数内にてリプレイ検証を必ず行う。 検証時間は5分以内で、確証のある映像が無い場合は判定通りとする。 用いる映像はテレビ中継用を使用。 地方球場を含め、公式戦の全試合にて行う。 監督からの要求がなくとも審判の判断で、ファール際のリプレイ検証などを行うことはでき、もちろんリクエストの回数は減らない。

リクエストが行使できないプレー

・投球判定(ストライク・ボール)

・ハーフスイング

・自打球

・走塁妨害

・守備妨害

・インフィールドフライ

・塁審より前の打球(フェア・ファールやフライキャッチ)

・ボーク

導入目的

「ファンや選手、監督が満足できる公平な判定を目指すとともに、過多なリプレー検証要求を減らしテンポのよい試合を展開することが目的」とNPB(日本野球機構)は説明。

問題点

そもそも審判としては試合が止まる・使用する映像・リプレイ検証の拡大・子供たちへの示しなど、リプレイ検証を良く思っていない。 NPBはリプレイ検証の回数制限・時間制限ができたことを軸に、リクエスト導入はより良い試合運びに繋がると説明している。 ただこれは論点隠しの説明に他ならない。 まず考えてほしいのがリプレイ検証は毎試合行われている訳ではないし、適用頻度は極めて低い。 ましてや5分以上かかるリプレイ検証の頻度も極めて低い。 そこに回数制限、ましてや成功すれば3,4度とリプレイ検証ができる制度は、現実からかけ離れている。 そこを「最大の改善点」とばかりに説明するNPBは論点隠しをしている、というのもご理解頂けるだろう。

論点隠しの本質

審判の質が下がる・選手等からの信頼感が薄くなる点に審判は疑問を抱いている。 リプレイ検証導入の時点でその歯車が動きだし、今回のリクエストで速度を上げる。 今まで最終判断が審判だったのに対し、リクエストでは監督に変わった。 リプレイ検証ができる条件が緩和されたのだ。 これではテンポの良い試合どころか、リプレイ検証による中断が増える。 更にはリクエストの主導権を監督が持つことにより、判定への信頼感・審判への信頼感が薄くなることは必至だ。

リプレイ検証の範囲が変わったことも問題だ。 リクエストの適用外項目は少ない。 言い方を代えれば適用できるプレーが拡大されたのだ。 今まではホームラン・ホーム上のクロスプレーにのみ適用されていた。 しかしこれこらは一塁・二塁・三塁の際どいクロスプレー、外野フライキャッチがノーバウンドかワンバウンドか…その他様々な状況でリクエストが行使されるだろう。

審判が必要なくなっていく。

審判も何のためにグランドに立っているのか分からなくなるのではないか。 そこに審判からリプレイ検証を望むような事があれば「機械任せ審判」「自分に自信がない」などのレッテルを張られることも考えられる。

私たち審判は「自分のジャッジに自信と誇りを持て」と代々先輩方から教わってきた。 その良き風習が壊される日が来るとは思いもしない。 しかしだ、もし今後「疑わしいときはリプレイ検証を自らの判断で行える審判になろう」という審判も出てくるのではないだろうか。

審判は選手よりもルールを守りたがる生き物だ。

リプレイ検証・リクエストができる前の歴史を知らない若者が歳をとり、やがて指導するとき「ルールを最大限に活用し、正確なジャッジを心がける。自らの判断でリプレイ検証を行える審判になることが、選手のためでもある」というような、審判としての心構えすら変わってしまうのではないか。 審判の形が変わってしまう。 そうならないよう、この歴史は語り続けなければならないし、審判の心構えは何年先も変わってはならない。

おわりに

MLBを始めNPBに「審判をダメにしよう」という気持ちは全くない。それは分かっている。 ただただ「正確な判定」を求めているだけなのだ。 しかしその先には、審判の心を持っていない審判が生まれてくる。 そんな野球を見たくないと思う人も出てくる。 大袈裟かもしれない。 でもそうなってからでは遅い。 リクエストはまだ生まれたてのルールだ。 今後少しずつ変わっていくだろう。

ただひとつ。野球が野球であり続ける為に、リクエストが良い方向に変わることを願いたい。

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