心も体も暖かい家づくり

2020年1月までにマイホーム引き渡し。間取り・価格・断熱に興味深々。暇があれば勉強にトコトコ。家、家、家…たまに野球。

無暖房で一晩過ごせるかユニバーサルホームで実験してみた

前回に引き続き、今回もユニバーサルホーム宿泊体験の報告を行っていく。

前回はデザイン性重視で報告をした。
このモデルハウス、本物の木は少ないが、木の雰囲気を至るところで表現し、温もりある家で私は好きだった。
というより興奮してしまった。

そもそも私がユニバーサルホームに魅力を持った反面、強く疑問を抱いている点がある。
『地熱床システムとはそんなに素晴らしいのか?』
そもそもは八洲(やしま)という会社が『蓄熱床工法』の特許を取得し、ユニバーサルホームは使用料を払いこの特許を使っている。


今回の宿泊体験のメインは、デザイン性や床暖房の快適性ではない。

『室内の温度変化』と『基礎の蓄熱』

この2点を実験したかったのだ。
もっと言うのであれば、以前紹介した『無暖房の家』こと北州ハウジングと同じような生活を送ることができるか確かめたかった。

室内の温度変化

今回は3つの温度計を使用し実験を行った。
設置箇所は1階ダイニングの天井付近と床に直置き(写真だとテーブルの影になり見えないが)の2箇所。
f:id:to-ichi:20180215203031j:plain
2階はリビング階段を登ってすぐのホールに1箇所。
f:id:to-ichi:20180215203310j:plain
目的としては、1階の床暖房で暖められた暖気が床付近と天井付近でどのくらい差が出るのか。
→基礎の蓄熱で本当に部屋が暖まるのか。

リビング階段を設置した場合、1階で暖められた空気は2階へ行くのか。
→『暖かい空気は上昇する』この通りなら、1階より2階の方が暖かいはず。

また今回は床暖房の快適性よりも蓄熱を体感したかったことから、17:30にユニバーサルホームに到着し、それまで稼働していた床暖房を止め、エアコン等の暖房器具は一切使わず計測した。

無暖房で一晩を過ごしたのだ

18:00~2:00の1時間ごとの3箇所の温度計の計測という実験内容。
またこのモデルハウスは栃木県北部(ほとんど福島寄り)と、関東というより東北に近い気候。
当たり前に雪も降るし、スタッドレスタイヤ無しでは生活ができない。

床暖房を止めての予想

素人なりに予想してみた。

① 室温が急激に下がり、床暖房を含め何かしらの暖房器具無しでは生活できない

② 床の温度が下がり、床付近より天井付近の温度が高くなる(暖気は上昇するため)

③ 2階の温度は上昇

床付近の温度計

f:id:to-ichi:20180215205232j:plain
f:id:to-ichi:20180215205258j:plain
f:id:to-ichi:20180215205312j:plain
f:id:to-ichi:20180215205324j:plain
f:id:to-ichi:20180215205339j:plain
f:id:to-ichi:20180215205354j:plain
f:id:to-ichi:20180215205405j:plain
f:id:to-ichi:20180215205419j:plain
f:id:to-ichi:20180215205446j:plain

天井付近の温度計

f:id:to-ichi:20180215205718j:plain
f:id:to-ichi:20180215205727j:plain
f:id:to-ichi:20180215205737j:plain
f:id:to-ichi:20180215205747j:plain
f:id:to-ichi:20180215205803j:plain
f:id:to-ichi:20180215205839j:plain
f:id:to-ichi:20180215205858j:plain
f:id:to-ichi:20180215205951j:plain
f:id:to-ichi:20180215210011j:plain

2階ホールの温度計

f:id:to-ichi:20180215210114j:plain
f:id:to-ichi:20180215210128j:plain
f:id:to-ichi:20180215210146j:plain
f:id:to-ichi:20180215210203j:plain
f:id:to-ichi:20180215210220j:plain
f:id:to-ichi:20180215210304j:plain
f:id:to-ichi:20180215210325j:plain
f:id:to-ichi:20180215210346j:plain
f:id:to-ichi:20180215210359j:plain

ずらずらと写真を並べたが、分かりにくいだろう…
とりあえずグラフを作ったのでこちらを見てほしい。
(手書きだが)
f:id:to-ichi:20180215220123j:plain

18時に床暖房を止め就寝の2時まで計測。
8時間の計測で…
床付近→-2.9℃
天井付近→-1.9℃
2階ホール→-2.4℃

私が現在住んでいる社宅は平気で1時間に1℃近く下がる。
これがユニバーサルホームの家ではどうだろう。
1階の室温低下を床・天井の中間2.4℃とすると、1時間毎に0.3℃低下となる。
これは十分すぎる結果だろう。
私は1階リビングの室温が19℃もあれば厚着などせず、ユニクロのパジャマだけで十分快適だ。

そして目覚めた7時、同じく3箇所の温度計を計測し、初めての床暖房投入。
床暖房をつけた状態で9時までデータをとることができた。

床付近

f:id:to-ichi:20180215222418j:plain
f:id:to-ichi:20180215222431j:plain
f:id:to-ichi:20180215222452j:plain

天井付近

f:id:to-ichi:20180317022601j:plain
f:id:to-ichi:20180215222533j:plain
f:id:to-ichi:20180215222633j:plain

2階ホール

f:id:to-ichi:20180215222659j:plain
f:id:to-ichi:20180215222714j:plain
f:id:to-ichi:20180215222729j:plain

これらのデータを先程のグラフに書き込むと…
f:id:to-ichi:20180215222803j:plain
このようになる。
床暖房『切・入』のデータが揃ったところで、私なりに分析してみた。

室内の温度変化まとめ

1階リビングの温度は、床暖房の切り入りに影響を受けることがわかった。
温度の下がり幅は基礎蓄熱よりも断熱性能の影響が大きいだろうが、蓄熱の輻射熱も少なからず影響があるのだと感じた。
2時の段階では床付近と天井付近を比べると、天井付近の温度の方が高い。
これは暖気が上昇したからだろう。
しかし7時の段階では床付近の温度が逆転している。
暖気が上昇するにも関わらず床付近の温度が高いのは、蓄熱の影響があると推測される。

データからは1階の室温が2階へ大きな影響を与えることは無いと分かった。
これはリビング階段の位置や吹き抜けの大きさにもよるだろうが、この間取りだと1階の暖気が2階へ逃げ続けることは無かった。
逆に言えば2階は2階で暖房をする必要がある。
2階の寝室は16℃だったが、20分程エアコンで24℃の『強』運転をしたら21℃まですぐ上昇した為すぐ切った。
朝7時で19℃をキープしていたことからも、その保温力の高さがうかがえる。
ちなみに私が宿泊体験をした地域の2/9の最低気温は-7℃。
東北・信越・北海道の人たちからしたら
『-7℃なんてかわいいもんだ』
関西・九州・沖縄の人たちからしたら
『関東ってそんなに寒いの?』
私はそんな土地を選んだ。

基礎蓄熱の感想

基礎内の蓄熱については温度を測ることができないので、あくまで私の体感をまとめる。

18時に床暖房が入ったモデルハウスに入ると、さっそく床の暖かさを足裏から感じることができた。
階段・2階は床暖房が入っていないため、床がヒンヤリ感じた。
しかし2階はあくまで寝るためのスペースと捉えている私からしたら、階段も含めこのヒンヤリ感は許容範囲内。
むしろ2階まで床暖房で暖かくすることは贅沢すぎるし、光熱費がもったい。

床暖房を切って2時間もすると、歩いていて床の暖かさを感じることはない。
むしろヒンヤリする。
しかし椅子に座るとどうだろう。
椅子に座っているときは常に足が床についている。

1分も経てば感じる。足裏がほんのり温かい。

真夜中の2時でもだ。

蓄熱をデータで読み取ることがかろうじてできた。
体感としても確かに感じた。
ただ歩く時は床の温かさを感じない。
その場に足をつけ続けるとほんのり感じる程度だ。

室内としては特別温かい訳ではないが、程よい温度で快適である。
現在社宅でこたつ無しでは生きていけない私たち夫婦からしたら、この季節(2月)暖房器具無しで2時までのリビングにいること事態が奇跡だ。
続いてはユニバーサルホームの断熱性能について軽く触れておこう。

断熱性能

ユニバーサルホームの断熱材は『吹き付け硬質ウレタンフォーム』を使用している。
特徴としては気密性を高くとることができる。
気密とは簡単には言えば隙間だ。
隙間があると外の冷たい空気が家の中に入ってしまう。
この隙間を少なくする性質を持っているのが吹き付け硬質ウレタンフォームだ。

しっかりと施工されていれば、断熱材は厚ければ厚いほど外気の影響を受けない。
ユニバーサルホームが使用している吹き付け硬質ウレタンフォームの厚さは75mm以上である。
この『75mm以上』には説明が必要だ。
ユニバーサルが使用する柱の太さは105mmであり、柱と柱の間に断熱材を吹き付けるため、物理的に断熱材を105mm以上入れることができない。(ダブル断熱は別)

また吹き付け断熱の特徴として、厚みに多少のバラつきがあげられる。
この写真は実際にユニバーサルホームで施工されている吹き付け硬質ウレタンフォームだ。
f:id:to-ichi:20180218180631j:plain
壁一杯(105mm)入っている箇所、隙間がある箇所(75mm以上)が見受けられる。
ユニバーサルホームのルールでは『最低でも75mm』と決めてあるが、実際はそれ以上吹き付けられている。
平均すると約90mmといった所だろうか。

私の率直な感想としては
『断熱材が約90mmか…少ないな…』
高断熱のハウスメーカーと比較してみよう。

スウェーデンハウス→120mm
一条工務店→190mm(ダブル断熱)
北州ハウジング→240mm(ダブル断熱)

暖かい家を求めている私としては200mm近く断熱材を入れたいが、その半分も入っていないのでは不安が残る。

その他の設備紹介

ユニバーサルホームの換気システムは第3種を使用している。
第3種換気システムとは、換気扇で空気を室外に出し、吸気口(壁に穴を開ける)にて空気を取り込む。
これはダイレクトに外気を室内に取り込むため、室内の温度は下がりやすい。

吸気口は開け閉めが可能。
今回の実験ではこの吸気口を開けた状態で実験を行ったにもかかわらず、この少ない温度変化を実現した。

f:id:to-ichi:20180218223729j:plain
開けた状態で実験をした実際の写真。

f:id:to-ichi:20180218223855j:plain
このように閉めれば外気が入ってこないため、閉めた状態で実験をすれば更に温度変化は少なくなる。
ただし閉めてしまうと換気ができなくなるため、空気がよどんでしまう。

f:id:to-ichi:20180218224136j:plain
オール樹脂サッシのペアガラスを使用。
ガラスとガラスの間は12mm、アルゴンガス入り、Low-eガラス。


まとめ

実験をしてみると予想以上の暖かさで正直驚いた。
断熱材の厚さにこだわる必要は無いのか。
ユニバーサルホームは蓄熱床暖房があるためこの快適さを実現できたのか。
それとも最近の注文住宅はどの家もこのレベルの快適性を兼ね備えているのか。
実はもっと断熱材の厚い家であれば温度変化が少ないのか…

ただユニバーサルホームの温度変化の少なさは私にとっては十分合格点だ。

月はまたいでしまうが、3/2にスウェーデンハウスの宿泊体験をしてくる。
スウェーデンハウスはユニバーサルホームと断熱性能・設備性能が桁違いだ。

断熱材→高性能グラスウール120mm

窓・サッシ→トリプルガラス・木製サッシ

換気システム→第1種(機械制御)

どれをとってもユニバーサルホームの上をいく。
こちらでもデータをとり比較しようと思う。
日は空くが、レポートを楽しみに待っていてほしい。

今回はとてもマニアックな内容で、家にこだわりが無い人では正直つまらないだろう。
ただこの記事を『おもしろい。タメになる』と感じたあなたは紛れもなく住宅マニアの仲間入りだ。
『広い家がほしい』
『良いキッチンやお風呂にテレビが欲しい』
『ウッドデッキはゆずれない』
このようなこだわりも分かる。
私も全て取り入れたい。
しかし資金には限りがある。
何かを諦めて何かを得る。
取捨選択が必要だろう。
そんなとき私はなるべく『温かく快適な家』を優先させた家造りをしていく。

断熱性能は一生ものだ。

一生に一度の買い物だからこそ後悔の無い選択をしたい。

合わせて読みたい記事



↓ためになる家づくりブログが盛りだくさん↓
にほんブログ村 住まいブログへ