はじめに
注文住宅でマイホームを購入する際、施主(家を買う人)は何を求めてハウスメーカーを選択するのか。
オリコンランキングにて詳しく統計が取られていたため紹介しよう。
ここでは工務店や設計事務所でなく、ハウスメーカーを対象としている。
回答数13,396人と、十分すぎるデータをとることができた。
複数回答なし。
『一番重要とする点』に絞った。
複数回答では1番は求められない。
本当に求めるものが分かる、素晴らしい統計だ。
それではさっそくランキングを見ていこう。
ハウスメーカー 注文住宅 一番の基準ランキング
- 住宅の性能 (13.19%)
- アフターサービス (10.21%)
- 金額の納得感 (9.51%)
- オープンハウス (8.47%)
- 営業スタッフの対応 (8.3%)
- 打ち合わせのしやすさ (7.53%)
- 設備・内装の質 (7.18%)
- 設計担当者の対応 (5.93%)
- デザイン (5.72%)
- ラインナップの充実度 (5.56%)
- 長期保証 (4.97%)
- 施工担当者の対応 (4.85%)
- 付帯サービス (4.42%)
- 情報のわかりやすさ (4.08%)
14項目で見る施主が重点を置く事柄。
第一位は『住宅性能』であり、私も同感だ。
では次に14項目を大きく4つに分け分析してみよう。
4つに分類
- 建物・設備 (30.51%)
- 人 (26.61%)
- ハウスメーカー信頼度 (27.70%)
- 保証 (15.18%)
以上4つに分類。
では細かく内訳と内容を見てみよう。
【建物・設備】
『住宅の性能』『設備・内装の質』『付帯サービス』『デザイン』の4つから【建物・設備】と定める。
合計30.51%
マイホームに求めるものは、家そのもののクオリティ。
実際に住んでからの満足度や快適性に重点を置く人が全体の3割を占める。
床暖房・キッチンなど、生活を豊かにする設備面。
心落ち着く、はたまた心踊らせるデザイン面。
そんな【建物・設備】に人は心引かれるのかもしれない。
【人】
『営業スタッフの対応』『打ち合わせのしやすさ』『設計担当者の対応』『施工担当者の対応』の4つから【人】と定める。
合計26.61%
打ち合わせをするのも家を建てるのも人。
うまく意思疏通がとれなかったり、反りが合わないで打ち合わせを進めてほ満足いく家はできない。
より良い家を建てるには素晴らしいパートナーが必要不可欠だ。
【ハウスメーカー信頼度】
『情報の分かりやすさ』『ラインナップの充実度』『オープンハウス』『金額の納得感』の4つから【ハウスメーカー信頼度】と定める。
合計27.70%
どれだけ幅広い選択肢と施主が求める情報を正しく提供できるか。
これによりハウスメーカーの信頼度が変わってくる。
施主が建てたいと思うモデルハウスであったり、オープンハウス(完成見学会)、納得できる価格帯など、信頼の抱き方は人それぞれ。
このデータからも建物や営業マンでなく、ハウスメーカーの信頼度で選択する施主も少なくない。
【保証】
『アフターメンテナンス』『長期保証』の2つから【保証】と定める。
合計15.18%
この【保証】は【ハウスメーカー信頼度】と同じ部類だがここではあえて分けた。
【ハウスメーカー信頼度】は建てる前に重点を置く傾向にあり、【保証】は建てた後に重点を置いている。
保証の手厚さを含めた安心感こそが、地場の工務店でなくハウスメーカーを選ぶ最大のメリットだ。
施主がハウスメーカーに求めるもの
今回は地場の工務店や設計事務所は除いたハウスメーカーに絞って調査。
尚且つ注文住宅だけと、建て売りやマンションも除いてある。
建物・設備・人に関しては、工務店や設計事務所とハウスメーカーでは大差無い。
しかしモデルハウスであったりアフターメンテナンス・長期保証については、ハウスメーカーの方が間違いなく充実している。
『ハウスメーカー信頼度』『保証』を合わせた42.88%の人は、安心感を選んでいると言っても過言ではない。
おわりに
この調査を工務店対象に行ったら結果は大きく変わってくるだろう。
親戚だったり知人の紹介といった繋がりが色濃く出るのではないかと想像している。
また地域密着型だからこそ安心できたりコスト面で選んだりと、割合は大きく変わるだろう。
何を重視するかは人それぞれ。
間違いなど無い。
ただ家を建てた数年後、数十年後に後悔しない選択をしてほしい。
少なくとも30年ほ住むだろうマイホーム。
焦って建てても後悔しか生まれない。
期限という時間が敵になる。
ゆとりを持ったマイホーム計画を大切に。