着工166日目。
外壁が9割以上完成です。
残るは南面の掃き出し窓と北面の玄関引き戸の戸袋のみ。
前回と今回の違い写真で確認してみましょう。
僅かな違いかもしれませんが、どこが違うのでしょう?
答えは息子がいるか否か。
はい、冗談です(笑)
ちょっと分かりにくいですね。
拡大してみると一目瞭然。
縦張り杉板の隙間を埋めるよう、押し縁(おしぶち)が被せられました。
我が家の外壁は無垢の杉材です。
無垢材の張り方には、鎧張り(よろいばり)や相じゃくり(あいじゃくり)と言ったような張り方も存在しますが、我が家は上記で紹介した押し縁を採用です。
引用→http://www.tamura-zaimokuten.co.jp/products/yoroibari.html
引用→https://woodiland.exblog.jp/amp/23354710/
採用理由は土地柄や職人さんの慣れ、建築士さんの好みなど様々です。
ただ我が家は町との調和、反りや割れなどのメンテナンス性から押し縁が最適でした。
無垢の木は日光や雨風に晒されると、どうしても動き(収縮)が活発になります。
逃げ場をより多く確保するためにも縦張りで隙間を設け押し縁で雨水を防ぎ、更には落ち着きのある印象を与えます。
無垢の杉に塗装された外壁。
もちろん節があり、各々に表情もあります。
職人芸
前回の訪問(【着工159日目】外真っ青、中真っ白)にて室内に紙クロスが貼られました。
今回の訪問では、その紙クロスの上に漆喰が塗られる様子を目に。
漆喰と言えば酒蔵や米庫など昔から調湿性が高く、雨の日も晴れの日も室内を安定させるのに一役かい続けています。
ただ我が家の場合はそれ以上に空間の安らぎを重視し採用。
あえて表情を出さないためにも、ローラーで薄く均一に塗装です。
心地よさは様々だと建築士さんから教わりました。
湿度や温度といった空気環境以上に、視覚や空間で堪能する心地よさを最優先。
「しっかりデザイン、しれっと性能。」
これが我が家に合った答えだったのかもしれません。
キッチンの床は輸入コルク。
こちらも職人さんの腕の見せ所です。
キッチン・脱衣場と言った水回り。
リビングや寝室の無垢杉床より柔らかく、家事をする家族の足腰に負担をかけない優しさなのかな。
おわりに
『自然素材だからいい』ではなく『○○だから自然素材』な我が家。
町との調和やメンテナンスを考え杉の外壁。
空間の心地よさを求め漆喰。
家族の負担を軽減するためにコルク。
『傷=負のイメージ』でなく『生活の跡=家族の思い出』と感じれる家族への一歩を、この家であり建築士さんが教えてくれました。
1年前の私は間違いなく前者。
『漆喰を塗れば空気環境が整い快適に暮らせる』
『傷が付きにくい建材を採用したい』
こんな風に思っていました。
でもこれってトリセツ上の答えであって、家を空間として全くイメージ出来ていなかったことだと今になり反省です。
私たち家族が望んでいたのは違いました。
書いてて恥ずかしいですが『家族の幸せ』がゴールであり、その過程は各家庭によりバラバラ。
昭和の昔ながらの家で育ち、柱に刻まれた子供の成長の証を今でも思い出と一緒にすぐ引き出せる実家。
それを現代に置き換えた家が、私たちの家づくりの原点だったのかな。
そしてこの家に、建築士さんから思いの詰まったプレゼントが(^^)
次回の記事で紹介させてください。